診療科・部門

心臓血管外科

心臓血管外科についてご紹介します。

当科について

基本方針

  • Hospitality:おもてなしの心をもって診療に当たります
  • Speciality:専門性をもって治療を行います
  • Community:地域の医療施設との連携を密にして西三河南部地域の医療を守ります
  • Quality:患者さんにとって、質の高い医療を提供します
  • Vitality:バイタリティーをもって、緊急手術にも対応します

~心臓血管外科~

当科は、1973年に胸部外科として発足し心臓疾患・大動脈疾患・肺・縦郭疾患を対象にした外科治療を行ってきました。2009年からは心臓血管外科と呼吸器外科の二本柱に専門性を持たせる目的でそれぞれに専従化し、呼称も'心臓血管外科・呼吸器外科'に変更しました。現在この二つのチームが協力して診療にあたっています。当科は'おもてなし'の心 を持って、身体にも心にも優しい手術を目指しています。

主に成人の心臓疾患および大血管疾患を対象にしています。心疾患では狭心症に対する冠動脈バイパス手術・弁膜症に対する弁形成術や弁置換術・不整脈(心房細動)に対するメイズ手術、大動脈疾患に対しては、従来の人工血管置換術に加え血管内治療(ステントグラフト内挿術)も行っています。
また循環器内科と合同でTAVI(経カテーテル大動脈弁植え込み術)も行っています。

認定施設

  1. 日本胸部外科学会指定施設
  2. 三学会構成心臓血管外科専門医認定基幹施設
  3. 経カテーテル的大動脈弁置換術関連学会協議会認定実施施設

心臓血管外科の取り組みについて

"外科系の専門医制度と連携した外科手術・治療情報データベース 事業"の参加について

日本の外科医療の現状を把握し、よりよい医療を提供する目的で、当院は、『一般社団法人National Clinical Database(NCD)』のデータベース事業に 参加しています。登録される情報は、外科・心臓血管外科・呼吸器外科・小児外科の日常の診療で行われている検査や治療の契機となった診断、手術等の各種治療方法などです。 情報の取り扱いや安全管理にあたっては、関連する法令や取り決め(「個人情報保護法」、「疫学研究の倫理指針」、「臨床研究の倫理指針」、「医療情報システムの安全管理に関するガイドライン」など)を遵守しています。

詳しい内容につきましては、受診された診療科またはNCD事務局までお問い合わせください。

"体外循環症例データベース事業"の参加について

より良い体外循環を提供する目的で、当院は『一般社団法人日本体外循環技術医学会(JaSECT)』のデータベース事業に参加しています。登録される情報は心臓血管手術あるいは治療に用いられた体外循環(人工心肺)の方法などです。情報の取り扱いや安全管理にあたっては、関連する法令や取り決め(「個人情報保護法」、「人を対象とする医学系研究に関する倫理指針」など)を遵守しています。

詳しい内容につきましては、受診された診療科またはJaSECT 事務局までお問い合わせください。

ヘルスケアインフォメーション

水元医師による病気についてのお話です。

心臓血管外科で扱う主な手術

冠動脈バイパス手術

狭心症や心筋梗塞に対し、人工心肺を用いない心拍動下に行うオフポンプバイパス術での低侵襲治療を導入しています。
・左前下行枝のみへの冠動脈バイパスでは、左小開胸アプローチ(MIDCAB )も行っています。

弁膜症手術

近年、高齢化社会に伴って大動脈弁狭窄症・僧帽弁閉鎖不全症が増加しています。

高齢者では、抗凝固療法を避けるのが望ましいと考え、ワーファリン・フリーの治療法を選択しています。2016年5月から循環器内科と合同でTAVI(経カテーテル大動脈弁植込み術)も行っています。

また、心房細動に対する、不整脈手術(メイズ手術)も積極的に行っています。

  1. 大動脈弁狭窄症に対しては、生体弁を用いた人工弁置換術、僧帽弁閉鎖不全症に対しては自己弁を温存した弁形成術を積極的に行っています。
  2. 大動脈弁手術では、人工弁を使用せず、自己心膜を利用して弁を作る大動脈再建術も行っています。
  3. 低侵襲心臓手術(MICS)も行っています。

弁膜症について

手術の詳細

大動脈瘤手術

大動脈の正常径は一般的には胸部で3cm・腹部で2cmとされており、壁の全周が拡大(紡錘状)し直径が正常径の1.5倍(胸部で4.5cm・腹部で3cm)を超えた場合や、壁の一部が局所的に拡張(こぶ状に突出:嚢状)した場合を瘤といいます。また、動脈瘤の壁の形態により、真性・仮性・解離性に分けられます。
真性大動脈瘤では、紡錘状の場合には胸部大動脈で6cm以上、腹部大動脈瘤で5cm以上になると破裂の危険が高くなり、破裂すると突然死につながることから治療の対象となってきます。なお、嚢状の場合は破裂の危険が高いため大きさに関係なく手術の適応となります。一方、突然発症する急性大動脈解離は、心臓から出てすぐの大動脈(上行大動脈)に解離が及ぶ場合、約90%が発症1週間以内に破裂するとされており、緊急手術の対象となります。

ステントグラフト内挿術

胸部動脈瘤では適応のある方に対しましては血管内治療(ステント治療)を三重大学放射線科と連携し行っています。

診療実績

2019年度2020年度2021年度2022年度2023年度
外来患者数(延べ人数)4,0173,6383,3863,3073,118
入院患者数(延べ人数)5,3875,4364,4904,9214,500
紹介率123.3%150.0%132.7%111.5%177.5%
逆紹介率308.3%486.0%360.0%369.2%425%
平均在院日数23.324.022.122.721.8
手術件数238192 177180168
2019年2020年2021年2022年2023年
冠動脈バイパス術
(単独)
7358565150
弁膜症手術8667616168
先天性・その他心疾患371066
大血管手術4047415135
その他2514685
総手術件数227193174177164

心臓血管外科 医師紹介

  • 心臓血管外科代表部長

金光 真治

かねみつ しんじ

  • 日本外科学会認定 認定医
  • 日本外科学会認定 外科専門医
認定医・専門医
日本外科学会認定 認定医
日本外科学会認定 外科専門医
日本外科学会認定 外科指導医
三学会構成心臓血管外科専門医認定機構認定 心臓血管外科専門医
心臓血管外科専門医認定機構認定 心臓血管外科修練指導者
日本心臓血管外科学会 国際会員
日本低侵襲心臓手術学会認定 低侵襲心臓手術(MICS)認定医
出身大学(卒年)
三重大学(H8年)
専門領域
心臓血管外科
  • 副院長
  • 診療協同部長
  • クオリティーマネージャー

水元 亨

みずもと とおる

  • 日本外科学会認定 外科専門医
  • 日本外科学会認定 外科指導医
認定医・専門医
日本外科学会認定 外科専門医
日本外科学会認定 外科指導医
日本胸部外科学会認定 指導医
三学会構成心臓血管外科専門医認定機構認定 心臓血管外科専門医
心臓血管外科専門医認定機構認定 心臓血管外科修練指導者
三重大学医学部臨床教授
日本胸部外科学会評議員
日本心臓血管外科学会 評議員
出身大学(卒年)
三重大学(S61年)
専門領域
心臓血管外科
(虚血性心疾患、弁膜症手術、大動脈瘤手術等)
  • 心臓外科部長

阪本 瞬介

さかもと しゅんすけ

  • 日本外科学会認定 外科専門医
  • 三学会構成心臓血管外科専門医認定機構認定 心臓血管外科専門医
認定医・専門医
日本外科学会認定 外科専門医
三学会構成心臓血管外科専門医認定機構認定 心臓血管外科専門医
出身大学(卒年)
三重大学(H20年)
専門領域
外科一般
心臓血管外科
  • 心臓血管外科医長

石川 廉太

いしかわ れんた

    認定医・専門医
    出身大学(卒年)
    三重大学(H29年)
    専門領域
    心臓血管外科
    • 医員

    谷脇 誠

    たにわき まこと

      認定医・専門医
      出身大学(卒年)
      名古屋市立大学(R3年)
      専門領域
      心臓血管外科