泌尿器科についてご紹介します。
当科について
基本方針
地域の方々の健康に寄与できるよう、安心で安全、かつ高度な医療を提供します。
- 専門医拠点教育施設として、泌尿器科全般にわたり質の高い標準的医療を提供できるように努めます。
- がん診療拠点病院として、専門性の高いがん診療・より低侵襲な治療法の追求、に努めます。
- 地域医療支援病院として、地域医療の中で安城更生病院泌尿器科に求められる役割を果たせるように努めます。
~はじめに~
泌尿器科のホームページをご覧いただき、ありがとうございます。
泌尿器科では、地域の患者様に安心して高度な医療を受けていただけるよう努めております。他人に見せたり触らせたりすることのないプライベートゾーンの疾患も扱っているので受診をためらわれる患者様もおられると思いますが、スタッフ一同、やさしい心で対応させていただきますので、どうぞお気軽に受診ください。
認定施設
- 日本泌尿器科学会専門医制度拠点教育施設
~3つの特徴~
泌尿器科の特徴を3つの面から説明させていただきます。
専門医拠点教育施設
1つ目は、日本泌尿器科学会ならびに日本専門医機構に認定された「専門医拠点教育施設」であるということです。
専門医教育施設として、安全で安心な標準的医療を提供しております。泌尿器科常勤医師6人のうち、専門医資格を持つものが4人、専門医に加えて指導医資格も持つものが2人おります。毎週、外来カンファレンス、病棟総回診と病棟カンファレンス、手術カンファレンス、勉強会などを実施しております。それによって泌尿器科内でしっかりと情報共有し、患者様ひとりひとりにとって、最もよいと考えられる治療を提案させていただきます。
地域がん診療連携拠点病院
2つ目は、「地域がん診療連携拠点病院」であることです。
地域がん診療連携拠点病院とは、厚生労働省が指定した「質の高いがん医療を提供する」ことができる病院になります。愛知県では、安城更生病院に加え、大学病院など19の病院が指定を受けています(令和6年4月1日現在)。
泌尿器科でも幅広くがん医療の提供を行っておりますが、特に低侵襲手術に力を入れております。低侵襲手術のひとつである手術支援ロボット「ダヴィンチXi」を用いた手術に関しては、指導的医師(日本泌尿器科学会/日本泌尿器内視鏡・ロボティクス学会で認定されたプロクター)が2人おり、常に余裕をもって対応できるような体制を整えております。ロボット支援手術だけではなく、腹腔鏡手術、膀胱鏡・尿管鏡・腎盂鏡手術も積極的に行っており、内視鏡全般の手術が対応可能となっております。もちろん、内視鏡手術だけではなく、開放手術、抗がん剤治療、放射線治療、緩和ケアなども患者様ひとりひとりのご希望や状態に合わせて対応しております。
地域医療支援病院
3つ目は、「地域医療支援病院」であるということです。
地域医療支援病院とは、都道府県知事の承認に基づき、かかりつけ医を支援しながら地域医療の連携をはかる病院、とされています。・
将来の人口推計をもとに地域医療構想というものがすでに制度化されており、全国的に病院の機能分化・連携が進められております。高度な医療・急性期の治療は、当院でしっかり行わせていただきます。反対に、病状が安定された患者様への継続的な投薬などは、患者様それぞれの地域のかかりつけ医へ治療を移行させていただく場合があります。かかりつけ医で普段の健康管理・相談を行い、必要と判断された際にはお手数ですが改めてご紹介いただき、かかりつけ医での治療経過をふまえて対応させていただきます。
~泌尿器科で扱う主な疾患~
治療に関しては、患者様の意思と介護者の希望を尊重し、早期社会復帰を大切に考えています。負担の少ない侵襲の低い治療法を中心に、患者様の状況に合わせて提示させていただきます。
副腎 | ~副腎腫瘍などの治療~ ・副腎腫瘍が良性の場合は、主に腹腔鏡手術 ・副腎皮質ホルモンに異常があるアルドステロン症、クッシング症候群など・副腎髄質ホルモンに異常がある褐色細胞腫は、内分泌内科と協力し外科的治療(主に腹腔鏡手術)を担当。 ・副腎がんは、主に腹腔鏡手術、進行期であれば化学療法、集学的治療、緩和ケア(緩和ケアチームと連携します)も施行。 | |||||
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腎 | ~腎がん、腎盂がん、腎良性腫瘍、腎結石、水腎症、腎嚢胞、馬蹄腎、腎盂腎炎などの治療~ ・腎がんは、残存腎機能を考慮したロボット支援腎部分切除術を積極的に施行。状態に応じて、ロボット・腹腔鏡・開腹による全摘術も施行。進行期であれば、化学療法、放射線療法、緩和ケアも施行。 ・腎盂がんは、ロボット・腹腔鏡による腎尿管全摘術を主に施行。進行期であれば、化学療法、放射線療法、緩和ケアも施行。 ・腎結石は、内科的治療、外科的治療(経尿道的レーザー砕石術[fTUL]、経皮・経尿道同時内視鏡手術[ECIRS]、体外衝撃波結石破砕術[ESWL])を施行。 ・水腎症は、状態に応じて、ロボット支援腎盂形成術を施行。 (黒川代表部長と神沢部長が、水腎症診療に携わる医師のための「小児先天性水腎症 診療手引き 2016(編集:日本小児泌尿器科学会)」に、協力委員として関与しています。) | |||||
尿管 | ~尿管がん、尿管結石、尿管狭窄などの治療~ ・尿管がんは、ロボット・腹腔鏡による腎尿管全摘術、術前化学療法を主に施行。進行期であれば、化学療法、放射線療法、緩和ケアも施行。 ・尿管結石は、内科的治療、外科的治療(経尿道的レーザー砕石術[fTUL]、体外衝撃波結石破砕術[ESWL]を主に施行。 | |||||
膀胱 | ~膀胱がん、膀胱結石、過活動膀胱、神経因性膀胱、膀胱炎などの治療~ ・膀胱がんは、状態に応じて、経尿道的な内視鏡による膀胱腫瘍切除術、ロボット支援膀胱全摘術、術前化学療法などを施行。経尿道的膀胱腫瘍切除術の場合、術後に再発予防に抗がん剤やBCGの膀胱内注入療法も施行可能。膀胱全摘後は尿をためる膀胱がなくなってしまうため、尿をお腹の中でためる回腸利用代用膀胱造設術、もしくは、尿をお腹から外に出すストーマ造設術(回腸導管や尿菅皮膚ろうなど)を施行。進行期であれば、化学療法、放射線療法、緩和ケアも施行。 ・膀胱結石は、外科的治療(経尿道的手術)を主に施行。 ・過活動膀胱、神経因性膀胱、膀胱炎は、内科的治療を主に施行。 | |||||
尿道 | ~尿道がん、尿道結石、尿道狭窄、尿道炎などの治療~ ・尿道がんは、状態に応じて、尿道部分切除術、ロボット支援膀胱尿道全摘術、術前化学療法などを施行。尿道膀胱全摘後は尿をためる膀胱がなくなってしまうため、尿をお腹の中でためる回腸利用代用膀胱造設術、もしくは、尿をお腹から外に出すストーマ造設術(回腸導管や尿菅皮膚ろうなど)を施行。進行期であれば、化学療法、放射線療法、緩和ケアも施行。 ・尿道狭窄は、経尿道的尿道切開術や尿道拡張法などを施行。 | |||||
前立腺 | ~前立腺がん、前立腺肥大症、前立腺炎などの治療~ ・前立腺がんは、状態に応じて、ロボット支援前立腺全摘術、放射線治療、ホルモン療法、化学療法を施行。進行期であれば、ホルモン療法、化学療法、緩和ケアも施行。 ・前立腺肥大症は、状態に応じて、経尿道的前立腺核出術(バイポーラーやレーザーを使用)、を施行。 | |||||
精巣・陰嚢 | ~精巣腫瘍、精巣捻転症、精索静脈瘤、陰嚢水腫、精巣炎、精巣上体炎などの治療~ ・精巣腫瘍は、高位精巣摘除術を施行。状態に応じて、化学療法、後腹膜リンパ節郭清、放射線療法、緩和ケアも施行。 ・精巣捻転症は、精巣捻転解除術もしくは精巣摘出術と反対側の精巣固定術を施行。 ・精索静脈瘤は、必要に応じて顕微鏡下低位結紮術を施行。 ・陰嚢水腫は、必要に応じて根治手術を施行。 | |||||
陰茎 | ~陰茎がん、持続勃起症、包茎などの治療~ ・陰茎がんは、状態に応じて、陰茎部分もしくは全切断術、リンパ節郭清、放射線治療、化学療法、緩和ケアを施行。 ・持続勃起症は、静脈性か動脈性か原因を診断し、必要に応じて緊急シャント術などを施行。 | |||||
後腹膜・ 会陰部 | ~後腹膜腫瘍、後腹膜線維症、パラガングリオーマ、会陰部の炎症(フルニエ壊疽)などの治療~ | |||||
小児 | ~停留精巣、陰嚢水腫、水腎症、膀胱尿管逆流、排尿障害などの治療~ ・停留精巣は、適切な時期に精巣固定術を施行。 (黒川代表部長は、停留精巣診療に携わる医師のための「停留精巣診療ガイドライン 2005年版(編集:日本小児泌尿器科学会)」に、協力委員として関与しています。) ・陰嚢水腫は、必要であれば適切な時期に根治術を施行。 ・水腎症は、状態に応じて、ロボット支援腎盂形成術を施行。 (黒川代表部長と神沢部長が、水腎症診療に携わる医師のための「小児先天性水腎症 診療手引き 2016(編集:日本小児泌尿器科学会)」に、協力委員として関与しています。) | |||||
そのほか | ~外傷性尿路損傷、尿路近傍の進行がん・消化器疾患・婦人科疾患などによる尿管狭窄や尿路との瘻孔形成、そのほか尿路トラブルへの対応~ |
診療実績
2019年度 | 2020年度 | 2021年度 | 2022年度 | 2023年度 | |
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外来患者数(延べ人数) | 31,247 | 28,990 | 29,471 | 29,560 | 29,294 |
入院患者数(延べ人数) | 11,257 | 11,093 | 9,788 | 10,038 | 10,681 |
紹介率 | 81.5% | 83.4% | 79.7% | 83.3% | 83.9% |
逆紹介率 | 56.6% | 67.0% | 50.9% | 42.6% | 63.2% |
平均在院日数 | 7.5 | 7.8 | 7.1 | 6.6 | 6.9 |
手術件数 | 544 | 583 | 594 | 625 | 640 |
泌尿器科 医師紹介
- 泌尿器科代表部長
- ロボット・内視鏡外科センター長
- 特任院長補佐 (がん診療センター副センター長)
黒川 覚史
くろかわ さとし
- 名古屋市立大学医学部 臨床教授
- 日本泌尿器科学会認定 泌尿器科専門医
- 認定医・専門医
- 名古屋市立大学医学部 臨床教授
日本泌尿器科学会認定 泌尿器科専門医
日本泌尿器科学会認定 泌尿器科指導医
da Vinci Certificate(ダ・ヴィンチ執刀資格)
日本泌尿器科学会/日本泌尿器内視鏡・ロボティクス学会 泌尿器ロボット支援手術プロクター
日本泌尿器科学会/日本泌尿器内視鏡・ロボティクス学会 泌尿器腹腔鏡技術認定制度認定証取得
日本泌尿器内視鏡・ロボティクス学会 代議員
日本ロボット外科学会認定 専門医(Robo-Doc Pilot 国際A級)
日本内視鏡外科学会 技術認定証(泌尿器腹腔鏡)取得
日本がん治療認定医機構認定 がん治療認定医
日本小児泌尿器科学会認定 専門医
日本小児泌尿器科学会 評議員
日本アンドロロジー学会 評議員 - 出身大学
- 名古屋市立大学(H12年)
- 専門領域
- 泌尿器科一般
がん治療
小児泌尿器科
ロボット支援手術
腹腔鏡手術
- ロボット支援手術部長
神沢 英幸
かみさわ ひでゆき
- 日本泌尿器科学会認定 泌尿器科専門医
- 日本泌尿器科学会認定 泌尿器科指導医
- 認定医・専門医
- 日本泌尿器科学会認定 泌尿器科専門医
日本泌尿器科学会認定 泌尿器科指導医
da Vinci Certificate(ダ・ヴィンチ執刀資格)
日本泌尿器科学会/日本泌尿器内視鏡・ロボティクス学会 泌尿器ロボット支援手術プロクター
日本泌尿器科学会/日本泌尿器内視鏡・ロボティクス学会 泌尿器腹腔鏡技術認定制度認定証取得
日本小児泌尿器科学会認定 専門医
日本小児泌尿器科学会 評議員
日本アンドロロジー学会 評議員 - 出身大学
- 名古屋市立大学(H15年)
- 専門領域
- 泌尿器科一般
- 泌尿器科外来医長
太田 裕也
おおた ゆうや
- 日本泌尿器科学会認定 泌尿器科専門医
- da Vinci Certificate(ダ・ヴィンチ執刀資格)
- 認定医・専門医
- 日本泌尿器科学会認定 泌尿器科専門医
da Vinci Certificate(ダ・ヴィンチ執刀資格)
日本泌尿器科学会/日本泌尿器内視鏡・ロボティクス学会 泌尿器腹腔鏡技術認定制度認定証取得 - 出身大学
- 名古屋市立大学(H25年)
- 専門領域
- 泌尿器科一般
- 泌尿器科病棟医長
野田 祐介
のだ ゆうすけ
- 日本泌尿器科学会認定 泌尿器科専門医
- da Vinci Certificate(ダ・ヴィンチ執刀資格)
- 認定医・専門医
- 日本泌尿器科学会認定 泌尿器科専門医
da Vinci Certificate(ダ・ヴィンチ執刀資格)
日本泌尿器科学会/日本泌尿器内視鏡・ロボティクス学会 泌尿器腹腔鏡技術認定制度認定証取得 - 出身大学
- 浜松医科大学(H27年)
- 専門領域
- 泌尿器科一般
- 尿路結石診療医長
服部 竜也
はっとり たつや
- 認定医・専門医
- 出身大学
- 浜松医科大学(H28年)
- 専門領域
- 泌尿器科一般
- 医員
岡﨑 彦将
おかざき げんすけ
- 認定医・専門医
- 出身大学
- 浜松医科大学(R3年)
- 専門領域
- 泌尿器科一般