はじめに

 みなさんは脂肪肝という言葉を耳にしたことはありますか?脂肪肝とは肝臓に中性脂肪がたまっている状態のことをいい、肥満やアルコールの過剰摂取などが要因となる生活習慣病の一つです。脂肪肝を放っておくと肝炎や肝硬変、さらには肝臓のがんへと進行してしまうことがあります。しかし、肝臓は「沈黙の臓器」と呼ばれており、肝硬変になってしまっても自覚症状が出にくく、明らかな症状が出る頃には既に病気が進行していることがあります。

超音波検査について

超音波検査では肝臓の脂肪化を調べることができると同時に、shear wave elastography(エラストグラフィ)という検査では、「肝臓の繊維化」を色で表示し、数値化することで肝臓の硬さを測定できます。早期に肝臓の状態を把握することができるため、肝硬変や肝臓がんの予防につながります。

 

 安城更生病院の予防医療センターではこのエラストグラフィを含む腹部検査をはじめ、乳腺、頸動脈、甲状腺、心臓などの超音波検査を行っています。腹部検査では、肝臓の他に胆嚢や膵臓、腎臓、脾臓などの主な臓器を中心に観察を行い、腫瘍等がないかを検査しています。

 超音波検査は痛みが少なく負担の少ない検査です。定期的に健康診断を受けてみてはいかがでしょうか。

                                                        この記事はJAあいち中央広報誌ACT2023年10月号に掲載されました。

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