• 病気のおはなし

Vol.95 下肢静脈瘤でお悩みではないですか?


医療安全管理部長
手術センター長
血管病治療センター(腹部・下肢)長
血管外科部長 

佐伯 悟三
(令和2年8月発行 JA愛知厚生連厚生連情報より)

下肢静脈瘤とは?

  下肢静脈瘤とは足の血管(静脈)がコブ(瘤)のようにふくらんだ状態のことを言います。足の静脈は、逆流防止のための弁がついており、血液が心臓に戻りやすくなっています。この弁の働きが悪くなり逆流が生じ静脈が膨らんでくるのが静脈瘤です。日本人の約9%に下肢静脈瘤があり、出産経験のある成人女性 の2人に1人が発症するといわれています。特に、立ち仕事の方(調理師、美容師、販売員など)は発症しやすい傾向があります。下肢静脈瘤は良性の病気ですので、命にかかわることはありません。血栓が血流にのって脳梗塞や心筋梗塞を起こしたり、足を切断することになったりはしません。しかし、足のだるさやむくみなどの原因となり生 活の質を低下させることがあります。まれに湿疹ができたり、皮膚が破れたり(潰瘍)することがあります。


下肢静脈瘤の治療

  症状がなく見た目も気にならない方は特に治療の必要はありません。静脈瘤による症状があって不快な場合や見た目が気になる場合、潰瘍や湿疹が生じた場合には治療を行います。

  治療は、まず、長時間の立ち仕事や座位を避けることです。また、足を上げて休養するといった日常生活の改善や弾性ストッキング着用による圧迫療法を行います。手術療法としては、従来はストリッピング手術といって、静脈を引き抜く手術が一般的に行われていましたが、最近は、静脈内にカテーテルを挿入し、レーザーまたはラジオ波で逆流のある静脈を焼灼する静脈焼灼術が行われるようになってきました。この方法は日帰り手術が可能で、早期に社会復帰ができます。治療の選択にあたっては、患者さんの症状や状態、日常生活の活動度やご本人の希望を考慮に入れて決定します。

  下肢静脈瘤で気になる方は、専門医(血管外科)を受診してください。

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この記事はJA愛知厚生連 厚生連情報の『ドクター登場』に掲載されました。


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