• 病気のおはなし

Vol.79 ノロウイルスにご注意ください!

ノロウイルスにご注意ください!

薬剤部 薬剤師 土井裕一

(JAあいち中央広報誌ACT10月号より)

 ノロウイルスによる感染症は、冬に多く発生します。感染してから1~2日の潜伏期間を経て、強い吐き気、嘔吐、下痢、腹痛などを起こします。通常は発症後1~2日で自然に回復しますが、高齢者や乳幼児がかかると重症化することもあります。


ノロウイルスの感染ルート

 ノロウイルスはほとんどが経口感染で、そのルートは大きく分けて二つです。

 一つ目は食品を介した感染です。汚染されたカキなどの二枚貝を生のまま、あるいは十分に加熱しないで食べると、ノロウイルスに感染することがあります。

 二つ目は人から人への感染です。これには、ノロウイルスが大量に含まれる便や吐物に触れた手を介して口に入る『接触感染』や、吐物のしぶきが乾燥して空中に飛び散り、それを吸い込む『飛沫(ひまつ)感染』などがあります。


ノロウイルスを予防するには

 ノロウイルスによる食中毒を防ぐには、食材を十分に加熱する必要があります。一般にウイルスは熱に弱く、加熱処理すると活性が失われます。カキなどの二枚貝の場合、中心部を85℃~90℃で、90秒以上加熱すると感染性がなくなります。

 ノロウイルスにかかっている人の吐物や便には大量のウイルスが含まれており、少量でも残っていると感染の原因になります。汚物が付着した衣類等を取り扱う際には、プラスチック製のエプロンや手袋を着用するなど慎重を期し、85℃以上の熱水で1分以上洗濯して消毒、もしくは破棄することをおすすめします。

 床に着いた汚物を処理する際にもプラスチック製のエプロンや手袋を着用し、飛び散らないようにペーパータオル等で徹底的に拭き取り、塩素系の台所用漂白剤(次亜塩素酸)などを薄めた液(0.02%)で消毒しましょう。泡噴射タイプ等であれば元から薄めてあり、そのまま使えるのでおすすめです。

 ノロウイルスは知識を持って対策すれば防ぐことのできる感染症です。しっかりと予防し、元気に冬を過ごしましょう。


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※0.02%次亜塩素酸液・・・市販の台所用漂白剤は5%次亜塩素酸溶液です。500㎖の空ペットボトルを水道水で満たし、2㎖の台所用漂白剤を入れることで次亜塩素酸0.02%溶液が作成できます。


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この記事はJAあいち中央広報誌ACTの健やかレターに掲載されました。


JAあいち中央広報誌

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