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Vol.83 超高齢社会の栄養管理           ~高齢者の食事を考える~

<市民公開講座 開催レポート>

 2019年11月21日(土)第96回市民公開講座を開催しました。今回は栄養サポートチームの脳神経内科医の杉浦真と栄養科臨床栄養係長の増田明啓より「超高齢社会の栄養管理~高齢者の食事を考える~」と題した講演です。当日は30名の方にご参加いただきました。


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 はじめに医師の杉浦から、超高齢社会の訪れによる「孤食」と「低栄養リスク」の関係性、そして低栄養が体に引き起こすフレイルやサルコペニアの状態について説明しました。フレイルとは、生理機能の低下によって身体機能とストレスに対する抵抗性が低下し、介護が必要な状態となる可能性があることです。


 また、サルコペニアは筋肉量の低下が身体機能の障害や生活の質の低下につながる状態です。筋肉量が減り、脂肪が増加した状態であるサルコペニア肥満にも注意を促しました。低栄養が活動の質低下につながりやすくなるため、十分な栄養摂取とバランス、そして筋肉に負荷をかける運動の大切さをお伝え、講師を交代しました。


 管理栄養士の増田からは、栄養管理の気を付けるポイントについて説明しました。健康と介護の中間の状態にあたるフレイルは、適切なケアによって健康に戻ることが可能です。身体機能の低下を防ぐためには、筋肉を減らさないことが最も重要であり、そのために必要なエネルギーとタンパク質を十分に摂取する栄養管理が大切です。まずは、1日3食しっかりたべることであり、普段の食事に卵類や肉類、豆類などを1品加えることで摂取できるタンパク質の量を増加できます。


 また、分岐鎖アミノ酸(BCAA)であるロイシンは、筋たんぱく質の合成を刺激します。牛乳には分岐鎖アミノ酸が20~25%含まれているため、運動後にコップ1杯飲むと効果的です。低栄養には、加齢による口腔機能の低下も影響します。口腔機能の低下によって、柔らかいものを食すようになり、噛む力を低下させ、食欲の低下、そして全身機能の低下であるフレイルの状態、サルコペニアの状態になりやすくなります。食事をするためには歯と口の健康を保つことが重要とお伝えし、講演を終えました。


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 日常生活の身近なことが影響することもあり、参加者が具体的に想像しやすい内容の講演でした。終了後のアンケートでは「明日は我が身なので、集中して聞きました。」、「身近な問題で参考になりました。」などのご意見をいただきました。


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イベント・患者教室


 次回の市民公開講座は2019年12月21日(土)に、乳がん看護認定看護師の矢嶋りかより「乳がん治療と過ごし方の工夫~日々の疑問を解決するためのヒント~」を講演予定です。 事前申し込みは不要です。皆さんのお越しをお待ちしております。

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