<市民公開講座 開催レポート>

 2023年11月16日(木)第112回市民公開講座を開催しました。今回は看護師・リンパ浮腫療法士の加藤紀美子より「がん術後のリンパ浮腫について」と題し、当日は今年度最多となる38名の方にご参加いただきました。

 講師からは、『 ①リンパ節・リンパ管の働き ②リンパ液はどのように流れている? ③ リンパ浮腫とその症状とは? ④リンパ浮腫発症時の対応  ⑤蜂窩織炎 (ほうかしきえん)って何? 』 についてお話しました。

 ~講師:加藤紀美子~(講演内容を一部抜粋)

「リンパ浮腫」はがん手術によりリンパ節(わきの下や足の付け根)を切断することでリンパ液が溜まり ”むくんだ状態”のことを言います。日常では聞きなれない用語ですが、リンパ節・リンパ菅を手術で取ったり、がん細胞や放射線治療を受けた人が対象となり、術後すぐに生じる方から数十年たってから症状が出る方までさまざまで、一度発症すると長く付き合わなければいけません。リンパ浮腫の進行度はステージ0期~Ⅲ期まで段階があるため、今より症状を軽減させたり、悪化を防ぐためにマッサージや圧迫を無理なく続けていくことが大切です。


 最後に「現在、リンパ浮腫に対する明確な治療方法や効果的な予防方法はありませんが、一人でも多くの患者さんが元の状態に近づけるように一緒に頑張りましょう。」と締めくくり講演を終えました。

終了後「一番効果的な圧迫方法は?」「痛みが生じる場合は圧迫しない方がいいのでは?」などの質問がありました。アンケートでは「質問時間で他の患者さんのお話も聞けて勉強になりました。」「説明がとてもわかりやすくかったです。」などのご意見をいただきました。