2018年8月18日(土)、夏休み子ども病院探検隊を開催しました。病院の役割や医療職に興味を持ってもらう目的で、9つの職業体験を計画しました。当日は、136組の中から抽選で選ばれた25組の小学4~6年生の親子が参加し、総勢75名のスタッフとともに病院探検を楽しみました。
【イベントレポート】
11:00 子ども病院探検隊の学習ノート・白衣そして名札で準備完了です。
スタッフも探検隊のみんなに会えることを楽しみに会場準備に励みました。
12:45 開会式浦田院長の挨拶に続き、佐伯探検隊隊長(手術センター長)のお話がありました。
出発の前に、病院の役割や病院で働く職種を学習ノートと合わせて学びます。
ちなみに安城更生病院では、40職種、約2,000人の職員が働いています。
5班に分かれて、いよいよ探検に出発です!
13:15~16:40
探検隊は、9つのお仕事体験を順番にまわります。
病院職員の基本
「手洗いをしっかり学ぼう」
病院で働くすべての職員は感染対策の手洗いが基本です。ここでは、手洗いのタイミングと正しい手洗い方法を覚えます。まず、手に蛍光塗料を塗り、流水と石けんで普段の手洗いを行います。手洗い評価キットを使い、洗い残しのある個所を確認しました。
きれいに見えても、ブラックライトを当てると...まだ洗い残しがありました。 正しい手洗い方法を学べたかな?
薬剤師のお仕事
「おくすりを分包してみよう」
薬剤師のお仕事はお薬の飲み合わせや量などを確認して正しくお薬をつくることです。
ここでは、マーブルチョコを薬に見立て、分包紙に分ける体験を行いました。医師が指示した「処方せん」通りに正しい色と数のマーブルチョコをわけ、シーラー(分包機)を用いて分包します。そして処方されたお薬が正しく分包されているか確認するのも薬剤師の大事な仕事です。分包した薬(マーブルチョコ)は、保護者がしっかりと監査を行い、安心・安全なお薬が完成です。
体験中、子どもたちは「処方せん」とにらめっこしながら一生懸命に取り組んでいました。
分包されたお薬(マーブルチョコ)の数と色は、合っているかな?現役の薬剤師が、丁寧に分包の仕方を教えます。
放射線技師のお仕事
「X線を使って中身をみてみよう」
放射線技師の仕事は、放射線を使って検査や治療を行い、診療をサポートすることです。ここでは、X線撮影の模擬体験をして、箱の中に入っている野菜を当てるクイズをしました!
1回目の撮影ではわからなかった野菜も、2回目に別角度から撮影すると...、どの野菜が箱に入っているのかがわかりました。箱の上から撮影した1回目と、横から撮影した2回目では、中身の写り方が異なり、方向を変えることで中の様子を詳しく調べることができるという放射線技師のお仕事ならではの企画で楽しんでいただきました。
X線を当てる位置を正しくセットします。大きな機械を操作するのは大変でした。
リハビリ技師のお仕事
「リハビリ体験 やってみよう」
リハビリ技師の仕事は主に3つ。①運動機能の回復をリハビリ②日常生活で必要な機能の回復をリハビリ③コミュニケーションと食べる機能の回復をリハビリすることです。ここでは、運動機能の回復するリハビリを学びます。ケガや病気のとき、不自由な生活をしている人のことを考えて、松葉杖の体験をしました!
足の骨折などで使用される松葉杖を体験し、平地の歩行と階段昇降にチャレンジしました。子ども達は松葉杖の習得が早く、階段の昇り降りができるようになりました。アクティブに体を動かす体験だったため、楽しんで学んでいただけました!
みんなでまずは平地を歩いてみました。松葉杖を使って、階段も上手に降りられるようになりました。
看護師のお仕事
「脈拍・血圧を測ってみよう」
看護師の仕事は24時間365日患者さんの状態を把握し、医療チームに情報を届けること。看護師が最初に習う「バイタルサイン測定」。看護師は呼吸・脈拍・体温・血圧の測定を毎日正しく行うことで患者さんのわずかな体調変化も見逃しません。ここでは、看護技術の基本の脈拍・血圧測定を行いました!
保護者とペアになり脈拍と血圧を測りました。血圧測定では水銀や電子など様々なタイプの血圧計を使い、普段看護師が行う仕事の基本を体験しました。
上手に脈拍が測れるかな?血圧計を使ってみました。
医師のお仕事
「模擬手術体験をしてみよう」
医師の仕事は、病気の人やケガ人を診察して治療やアドバイスをすること。医師は医療チームのリーダーとしてスタッフと協力して患者さんの命を守ります。ここでは、日々、患者さんに手術を行っている優秀な医師、看護師などの直接指導のもと手術器械を用いて、模擬手術体験を行いました。
実際に、手術が行われている現場「手術センター」に入って、まずは本物の手術着に着替える「ガウンテクニック」、「手袋装着」体験。手術の準備ができたら、いよいよ模擬手術体験です。
医師、器械出し看護師とともに手術宣言(執刀医師(子ども)の氏名確認・手術内容の確認)を実施し、本物の手術さながらです。実際に電気メスを使って、とり肉の中に入っている悪い部分(ゴムボール)を摘出します。切開後は、医師の指示のもと縫合体験をしました!みんな真剣な表情で取り組んでいて、本物の外科医のようでした。
ガウンに着替えるのを看護師さんに手伝ってもらいます。佐伯探検隊隊長(手術センター長)から電気メスの使い方を学びます。
細かい作業は大変です。みんな、真剣なまなざしで手術体験しました。
臨床検査技師のお仕事
「心エコー・心電図を体験してみよう」
臨床検査技師の仕事は、さまざまな検査方法で患者さんの体の状態を調べること。医師はこれらの検査結果によって病気の診断や治療方針を決めます。ここでは、心臓が正常に機能しているか調べる代表的な検査「心エコー」「心電図」を体験します。
『動いている心臓を超音波で見てみよう』
心エコー装置(心臓超音波装置)を使い、検査技師スタッフの胸に超音波をあてて心臓を映し出します。
『心臓のリズムを波形で見てみよう』
心電計を使って、保護者に電極を装着し心電図を記録します。ちょっと照れながら、お母さんやお父さんの手足に電極を付ける姿はとっても微笑ましかったです。
真剣なまなざしで、心エコーの画面を見て心臓の動きを観察しました。「消毒するので冷たいですよ~」声かけをしてお母さんに心電図の電極を装着します。
管理栄養士のお仕事
「献立をつくってみよう!"なにたべる?"」
管理栄養士の仕事は、患者さんの栄養をサポートすること。その献立を基に調理師が1日1,800食の食事をつくります。口から食べることは生きる原動力。ここでは、栄養素の基本の3大栄養素を学び、食事の大切さを知ってもらうために、親子でバランスの良い食事の献立をつくりました!
たくさんの種類の食べ物カードの中から、好きなように献立してもらい、完成したら全部裏返します。裏には「炭水化物・脂質」=黄色、「たんぱく質」=赤色、「食物繊維」=緑色、と3色に分けたシールが貼ってあり、3色バランス良く組み立てられたかが一目で確認出来ます。親子で相談しながら楽しそうに献立し、笑顔あふれる体験となりました。
どんな献立にしようかな?栄養のプロ、管理栄養士から栄養素の説明を聞きました。
臨床工学技士のお仕事
「人工呼吸器を体験してみよう」
臨床工学技士は「命をつなぐエンジニア」。4,000台以上の病院にある機械を安全に使えるように常に点検している医療機器のスペシャリストです。ここでは、自分で呼吸ができなくなった時に手助けする人工呼吸器を実際に装着して体験しました。実際に体験してみることで、機械がどのように呼吸をサポートするのか、患者さんがどのように感じるのかを学び、「人工呼吸器」が呼吸を助ける大事な機械だと実感してもらえたと思います。
人工呼吸器の動きについて教えてもらいます。ちょっと息苦しい...です。
16:40 9つの体験を終え、みんな笑顔で病院探検から戻ってきました。空き時間には病院や医療のマメチシキのクイズを行い笑顔あふれる探検となりました。
はじめは少し緊張していた様子の参加者のみなさんでしたが、普段は入れない場所を探検し様々な職種の体験をするなかで、生き生きとした表情でスタッフと交流をしていました。
参加者からは、「病院の仕組みを大人も楽しんで知ることができた」「将来は外科医になりたい」など嬉しい感想をいただきました。このイベント通じて、将来医療職を目指す子どもたちが増えることを願っています。
ご参加いただいた皆さま、ありがとうございました。
素敵な感想をありがとうございました。
最後はみんな輝く笑顔です。
みんな元気に探検隊隊長とハイタッチで病院を後にしました。
次回の開催日は未定です。