患者さんの想いに寄り添い、安心して退院できるように
退院コーディネーターとは
当院での「退院調整専任看護師」の呼称です。医療機関を退院した後も、住み慣れた場所で患者さんが望む療養生活を送るためには、入院早期から退院後の生活を見据えた退院支援・退院調整が必要だといわれています。当院では平成10年より退院コーディネーターを配置しています。
退院の流れ
医療機関の役割機能の分担が進む中、当院は、救命や緊急性・専門性の高い医療を提供する役割を担っており、病状が落ち着くと退院を予定します。そのため、想像よりも早く退院を迎える患者さんやご家族は退院後の生活に不安を抱くと思います。そこで、入院直後よりご自宅での生活形態やご意向をうかがい、退院に向けてのイメージができるように医師・看護師だけでなく、医療ソーシャルワーカーなど多くの職種による退院支援を開始していきます。
「住み慣れた家に帰りたい」「リハビリを継続したい」「安心して療養したい」など、患者さんが暮らす地域で、その人らしく暮らすためには何が必要かを考え、地域での居住を続けるための在宅医療や介護・社会資源等の情報を提供し、退院後の療養方針を一緒に考えていきます。
お仕事紹介
毎朝実施!医療福祉相談室での打ち合わせ
毎日平均20件。週明けは30件以上の依頼をうけます。ソーシャルワーカー・退院コーディネーター計16名で患者さんの担当を決定する大切な打ち合わせです。
各病棟スタッフとの退院支援カンファレンス
「退院支援カンファレンス」を入院後1週間以内に開催します。医師・看護師・ソーシャルワーカーなど多職種で退院に向けての支援内容・方向性を確認しています。
退院に向けた患者さん・ご家族との面談
予想よりも早く退院を迎える患者さんやご家族は退院後の生活に不安を抱くと思います。そこで、入院直後よりご自宅での生活状況やご意向をうかがいながら、体位に向けてのイメージが出来るように医師・看護師だけでなく多くの職種で退院支援をしていきます。
この仕事の魅力
退院調整の目標は、「退院できること」ではなく、「患者さんが普段の生活を取り戻せること」です。退院された患者さん・ご家族から、「家に帰ることができてよかった」との言葉をいただくと達成感があります。
今後の取り組み
2030年には人口の3人に1人が65歳以上の高齢者になると言われています。国の提唱している「なるべく在宅、時々入院」の方針を考えると、障害や病気があっても高齢となっても安心して生活できる地域づくりが必要となります。退院支援をすることで、安心して医療を継続しながら療養できる地域をつくることにつなげていきたいです。