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Vol.62 管理栄養士

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食事を通して患者さんの生活に寄り添ったサポートを

管理栄養士 壁谷 江里
(2019年3~4月発行 いんふぉめーしょんこうせいより)

管理栄養士とは

 管理栄養士は、厚生労働大臣の免許を受けた国家資格で、医療施設、小・中学校、行政機関、企業等で活躍しています。病気や加齢により食事がとりづらくなっている方、健康な方一人ひとりに合わせて専門的な知識と技術により栄養指導や給食管理、栄養管理を行います。管理栄養士の資格は、管理栄養士養成施設で学び、国家試験に合格すると「管理栄養士」の資格を取得できます。また、栄養士養成施設で学んだ人も、栄養士として実務経験を重ね、管理栄養士国家試験に合格すれば「管理栄養士」になることができます。ちなみに私は中学時代に出会ったスポーツ栄養士に憧れて管理栄養士を志しました。


病院における管理栄養士の仕事

 病院では、医療チームの一員として医師や看護師など多職種と協力して働きます。患者さん一人ひとりの病状や希望に合わせて、病気の治療、再発防止、合併症の予防、食欲不振の改善等を目的として、患者さんへの食事の提供や栄養の指導を通して栄養管理を行います。医療に関する栄養の専門職としての知識や技術が必要になります。


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糖尿病バイキング教室

実際の料理を試食しながら、栄養指導を行い日々の食事療法に役立てていただきます。


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入院患者さんの栄養指導

栄養指導が必要な患者さんへそれぞれの疾患に応じた食事のとり方などを指導します。


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多職種カンファレンス

入院患者さんの病態を医師・看護師・薬剤師など多職種で検討します。管理栄養士の立場から栄養管理の情報提供を行います。


この仕事の魅力

 管理栄養士は「食」を通じて"人となり"が見える仕事だと思います。患者さんと接する際、栄養面だけでなく患者さんの人間性や日常生活を考慮したうえで、「食」の面からアプローチできることが、管理栄養士の魅力だと思います。特に食事制限のある患者さんと接するうえでは「自分ができないことは患者さんに指導しない」ことを心がけ、食べたいものを我慢できなくなった時をイメージして指導しており、その際に患者さんから聞こえる安堵の声は励みになっています。


目指していること

 3年前より6階病棟を担当しており、糖尿病の患者さんと接する機会が多いことから、一昨年より糖尿病バイキング教室を開催し、多くの方に参加いただいています。今後も糖尿病バイキング教室や世界糖尿病デーイベントなど、糖尿病に関するイベントの充実を図りたいと考えています。また個人では学会参加や様々な資格取得を目指しており、知識向上を図り、患者さんの希望に寄り添った栄養指導ができるように努力していきたいと思います。

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