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Vol.46 救急の日にちなんで ~『119番の日』と救急車適正利用~

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救急NEWS

救急科代表部長 田渕昭彦  

(2018年11~12月発行 いんふぉめーしょんこうせいより)


皆さん、『119番の日』という言葉をご存知ですか?1987年に自治体消防発足40周年を機に制定され、住民の防災意識の高揚を図ることを目的として11月9日を緊急通報用電話番号である119番にちなんで語呂合わせとして発足しました。またこの日は、秋の全国火災予防運動の初日にもなっています。


 しかし、年々救急車の要請件数は増加傾向にあり、大きな社会問題となっています。不必要な119番要請により、救急搬送時間が延長し、救えたはずの命が危険にさらされるのです。それを解消する一方策として以前より『救急車の有料化』が話題に登っていますが、残念ながら未だ結論には達していません。低所得の方が要請を躊躇したり、中途半端に有料化を定めると、『早く行け!』『まだ見つからないのか!』など、有料を逆手に取って、タクシー代わりに悪用する事が危惧されているからです。2年前の日経ビジネスに掲載された『救急車の有料化』に関するアンケート記事を見ると、医師の約9割が有料化を支持しているようです。


 日本では完全無料の救急車ですが、世界各国はというと、アメリカ・ロサンゼルスでは約4万5000円、ニューヨークでは約3万円、カナダ・バンクーバーは約6万円という具合に、高額の費用を必要とする国も珍しくありません。ロンドンやローマなど無料のところもあります。概ね費用がかかるのが世界の常識のようです。生命の危機にかかわる重症患者を救うために適正に救急要請がされることを切に望みます。


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