<市民公開講座 開催レポート>
2019年8月17日(土)第93回市民公開講座を開催しました。今回は宮尾康太郎血液・腫瘍内科血液細胞療法部長による「免疫の力を生かした最新の血液内科治療」と題した講演です。当日は34名の方にご参加いただきました。
講師からは、①免疫の力ってなんですか ② 免疫のチェックポイント阻害薬『ノーベル賞!』 ③ CAR-T細胞療法『夢の治療?超高価?』④同種造血幹細胞移植『安城更生病院の使命』 についてお話しました。
人が持つ「免疫」の力について、日常では聞きなれない医学用語をわかりやすく解説し、がんの治療として注目されている「がん免疫療法」について、ノーベル賞を受賞された本庶先生の業を例にその仕組みを説明しました。課題として、日々進歩するがん免疫療法も適応となるがんの種類が限られること、実施できる施設が限られていること、現在は非常に高価な治療方法であることなどの説明もありました。また、当院が全国有数の実施件数を誇る「同種造血幹細胞移植」についてお話しされました。
最後に「現在、免疫を活かした治療は新しい時代を迎えています。研究開発によって血液の治療にも大きな変化が生まれてきています。一人でも多くの患者さんが治るために私たちは頑張ります。」と締めくくり講演を終えました。
終了後「自分の免疫力を上げるために日常生活で注意することはありますか?」などの質問がありました。アンケートでは「難しい内容をわかりやすく説明され大変良かった。話題性のある人のことも織り交ぜ、身近に感じました。」、「難しい内容でしたが、わかりやすく聞くことができました。」などのご意見をいただきました。