新型栄養失調とは、「毎日しっかり食事を摂ることができている(カロリーは足りている)のに、特定の栄養素(ビタミン、ミネラル、たんぱく質)が深刻に不足している状態」のことを指します。

これまでの栄養失調といえば、「十分な食事が摂れず、痩せてしまっている状態」を指していました。しかし現代は、コンビニエンスストアやファストフード店が増えたことで、手軽にエネルギーとなる食事を摂ることができるようになりました。新型栄養失調は、そんな食べ物に不自由しない現代人に増えている、いわば「飽食の時代の栄養失調」と言えます。

なぜ起きる?主な原因

主な原因は「食生活の偏り」です。現代社会では、普通に生活しているだけでこの状態に陥るリスクが潜んでいます。

  1. 食事内容の偏り
    コンビニ弁当、カップ麺、丼物など、カロリー過多になりがちな単品メニューや加工品だけで済ませることによる、ビタミン・ミネラルの欠乏。
  2. 過度なダイエット
    極端な食事制限や、特定の食品だけを食べるダイエットによる、たんぱく質や鉄分の不足。
  3. ご高齢者の食生活の変化
    噛む力や飲み込む力の低下、買い物の負担などから、麺類やお茶漬けなどさっぱりしたものばかり好むようになり、肉や魚の摂取量が減ることによる栄養不足。

その不調、もしかして?

こうした栄養バランスの崩れは、「疲れが取れない」「イライラする」「肌が荒れる」「風邪を引きやすくなる」などの不調につながります。これらの症状が多く当てはまる方は、一度ご自身の食生活を振り返ってみると良いかもしれません。

すぐにできる、2つの改善策

いきなり食生活を完璧に変える必要はありません。まずは「栄養密度」を上げることから始めましょう。

  1. 「茶色い食事」に色をプラス
    コンビニ弁当にサラダを付けたり、牛丼やラーメンに卵、ホウレン草などをトッピングしたりするなど、茶色い食事に「別の色を添える」ことを意識しましょう。
  2. 食事にもう一品プラス
    丼ものなどの単品で終わらせず、小鉢を1つ増やす意識を持ちましょう。冷奴、納豆、トマトスライスなど、調理不要なものでも十分です。

最後に

体調不良の原因が「病気」ではなく、単なる「栄養不足」であれば、毎日の食事で改善が期待できます。お腹を「カロリー」で満たす食事から、体を「栄養」で満たす食事へ、少しずつ変えていきましょう。

この記事はJAあいち中央広報誌ACT2026年9月号に掲載されました
広報誌|JAあいち中央 (jaac.or.jp)