血液検査では、食事の影響を受ける項目があります。
(JAあいち中央広報誌ACT6月号より)
「血糖値」は、一番影響を受ける項目で、食後すぐに上昇します。
空腹時血糖値の基準値は110㎎/dl未満ですが、食後は健康な人でも基準値を上回ることがあります。
一般的に、空腹時採血の場合は、採血前10時間は食事をしないようにしましょう。加糖コーヒーやジュースでも上昇するので注意が必要です。水・麦茶・日本茶のように、糖分や脂肪分を含んでいないもので有れば多少なら問題有りません。
また、食後に血糖が上がると「インスリン」というホルモンが血液中に放出され、血糖の上昇を調整します。そのため、インスリンも食事の影響を受ける項目になります。どちらも糖尿病の診断や治療に大切な項目です。
「中性脂肪」は油分の多い食事で上昇します。食後4〜6時間でピークになると言われていますので、朝から採血の方は前日の夕食は油分の多い食事に注意しましょう。油分の多い食事の後に検査をすると中性脂肪が上昇し、脂質代謝異常の疑いが出てきます。
血液検査の基本は空腹時の値です。
正確な検査値を知るためには、食事に気を付け、午前中に検査する場合は朝食を摂らずに検査を受けましょう。もしも食事をしてしまったら、医師に食事をしたことを伝えてください。
※検査項目によっては食事に関連がない場合もあります。医師の指示に従ってください。
この記事はJAあいち中央広報誌ACTの健やかレター2018年6月号に掲載されました。